これから夏本番を迎え、海やプールに行く機会が増えていくと思います。
そこで心配なのがスマホ(iPhoneやAndroid)の水没です。
私は修理屋で働いていますが、毎年夏になると水没修理の件数が跳ね上がります。
それぐらい夏の水没件数は多いのです…
そして、水没した場合にやってはいけない行為を意外と知らない人が多いのです。
この対処法を知らないと最悪の場合、データが全て飛んでしまう可能性が高いです。
今回は「修理屋が教えるスマホが水没した時の対処法!」をご紹介していきます!
スマホが水没して電源が入らなくなる原理
近年発売されてあるスマホには防水性能というものが備わっています。
防水性能には等級があり、IPX0~IPX8までで水の中に浸かっても大丈夫なのはIPX7と8になります。
IPX7は30分間であれば、水深1mの場所に浸けておいてもスマホ内部に水が浸入しないとされています。
IPX8であれば、水深1.5mの場所に30分以上浸かっていても水没しないとされています。
これが今のスマホの防水性能と言われるものです。
しかし、防水性能が備わっているにも関わらず水没して起動不良に陥ってしまったスマホを毎年よく見ます。
なぜなのでしょうか?
画面割れなどの損傷があった場合は防水性能がゼロになる
防水というのは中のパーツに防水加工がされている訳ではありません。
両面テープで水が入らないように端末のフレームの隙間を埋めているだけなのです。
なので、画面割れやフレームの変形があると容易に水没してしまいます。
意外と皆さん、中に防水加工がされてあると思い込んでいる方が多いので画面が割れていたりなどの損傷があっても大丈夫だと思い、水の中に入ってしまう方がいます。
それは絶対にNGです!
中に水が入った瞬間に水没です。
スマホが水没してつかなくなる原理
中に水が入り、水没するとどうなるか?
水の量が多くない場合は最初、通常通りついていることがほとんどです。
しかし、水が多く侵入してしまうとバッテリーなどがショートしてしまい、電源が入らなくなってしまいます。
多くの場合、バッテリーのショートによる故障です。
この状態であれば、バッテリーを交換すれば大半が直ります。
(中には基板が破損している場合もあるので、全て直るとは限りません。)
最初電源が入り、時間が経つと入らなくなるのは中でパーツが腐食をし始めていることで電気の流れが止められてしまうのが原因です。
こうなると特殊な処置を施さないと直りませんし、酷い状態だと処置をしても直らないことがあります。
「水没した場合、早めに修理屋に持っていけ!」
と言われているのはこういうことです。
水没は海か真水かで復旧率が変わる
水没する場所によってもダメージの受け方が変わります。
真水での水没(プールなど)は修理に出した場合、比較的復旧が高いです。
しかし、海での水没は塩分が含まれているため急速に腐食と錆が進行するため、乾いて数日経つ頃にはもう手遅れになってしまうでしょう。
なので、海で水没された方は早めの処置をして下さい!
スマホが水没した場合の対処法
ネット上では水没した時の対処法が多く載っていますが、処置の仕方があまいものばかりです。
素人でもしっかり処置をすれば最悪の状況は防げます!
まず
水没して乾かすのはいいが、電源がついたらすぐにバックアップ
水没してしまい、電源がつかなくなり乾かすとついたというのはよく耳にすると思います。
もちろん、これは正しいです。
しかし、乾かしてつくのは一時的に電源がついているだけでまたつかなくなる可能性が非常に高いです。
これは乾かすことによって内部に残った僅かな水分により基板の腐食が進んでしまうためです。
腐食が進むとまた電気の流れが止まり、使えなくなってしまいます。
なので、乾かして電源が入ればバックアップをすぐに取り、早急に機種変更をして下さい!
電源がそもそもついている場合はそのままバックアップを取って下さい。
そのまま長く使えることはほとんどありません。
水没して乾かす時はアルコールを使う
水没した後に乾かすため、お米や乾燥材の中に入れておくといいとよく言われています。
乾燥の方法はそれでいいでしょう。
乾燥させる前が問題です。
普通に乾燥させれば中に水が残ることがあるので、アルコールの中に一旦端末をつけてから乾かすようにして下さい!
ジップロックにアルコールを入れてその中に端末を入れて、軽く振って下さい。
その後に取り出して乾かすとアルコールが水分を飛ばしてくれるので、より乾きやすくなります。
乾かす時はSIMカードやSDカードのスロットは抜いてから乾かして下さい。
修理屋でもやり方は違えど、アルコールを使った処置は行われています。
水が入った状態でスマホを振ったり、充電をするのはNG
水没した直後にスマホを振ってしまうと水が基板の裏側やまだ水没していない場所にまで入ってしまう場合があります。
なので、水から上げた直後は端末を揺さぶらないよう平行に保つようにして下さい。
そして、充電をするは大NGです。
充電をした瞬間に水の影響で基板がショートしてしまうと乾かそうが何しようが全く電源が入らない状態になってしまいます。
そうなると特殊な基板の修理が必要になるため、修理費用が高額になります。
電源がついていたら充電はせずにそのまま早急にバックアップを取って下さい。
ついていない場合でも充電はしないで下さい。
充電をしてつくことは絶対にありません。
PCなどに接続してバックアップを取る時に給電される場合はPCに接続する前に接続しなくても取れるバックアップを必要なだけ取っておいて下さい!
全く電源が入らない場合はすぐに修理屋に持ち込む
乾燥しても全く電源が入らなくなってしまった場合はすぐに修理屋に持ち込むようにして下さい。
特に海で落とした場合は水没したその日もしくは次の日に持って行った方がいいです。
メーカーやキャリアでは水没の修理はしてくれず端末交換になりデータが消えてしまうので、専門の修理業者に依頼するようにして下さい。
早ければその日中に直ることがほとんどです!
早ければ早いほど復旧率は高いです。
逆に1週間とか経ってしまうと復旧は絶望的でしょう。
水没したスマホは修理しても完全に元に戻ることはありません
一度水没した端末は修理したとしても完全に元に戻ることはありません。
やはり電子機器ですので、水のダメージというのは最も致命的なものとなります。
水を完全に飛ばし、腐食などを取ったとしても部品自体が痛んでしまうため、それを全て修復することは不可能です。
なので、スマホの防水性能を過信して水場に持って行くというのはかなり危険な行為なのです。
冒頭でも書きましたが、防水性能があっても状態によっては簡単に水没してしまいます。
なので、防水性能が高くても防水のケースなどをつけ2重ブロックするか、そもそも持ち込まないようにして下さい。
スマホが水没してしまった時に備えて保険には入っておきましょう
スマライフでは過去にモバイル保険について記事を書いています。
「ここに来て保険の勧誘かよ!」
って思うかもしれません笑
しかし水没をして、いざ修理に持ち込むと高額な修理費用を請求されることがあります。
水没の処置だけならまだしも画面が破損していたり、その他パーツの交換をしなければならないとなると修理費用は高額になります。
私が担当した水没の修理でも復旧にかかるコストは1~2万円が相場です。
モバイル保険に加入すると月額700円で1台の端末を年間10万円まで保証されます。
さらに+2台端末を副端末として登録でき、そちらは年間3万円まで保証されるサービスとなります。
なので、水没した場合に発生した料金をこのモバイル保険でカバーすることが可能です。
しかも、修理不可だった場合でも最大25000円を補償してくれます!
(端末の購入金額によって補償金額は上下します。)
他の修理(画面割れ等)でも適用することが可能なので、入って損はありません!
スマートフォン/ガラケー/ノートPC/タブレット/ゲーム機/Bluetooth機能搭載ヘッドフォン・イヤフォン・スピーカー/スマートウォッチ・スマートグラス/ワイヤレス キーボード/ワイヤレス ペンタブレット/ワイヤレス プロジェクター/ルーター・モバイルルーター/WiFi機能搭載テレビ/メディアストリーミング端末/デジタルカメラ・ビデオカメラ・一眼レフカメラ・ウェアラブルカメラ(WiFi・Bluetooth機能搭載)/カーナビ/ドライブレコーダー/ワイヤレス走行距離計/無線機器・トランシーバー/ワイヤレストランスミッター/Bluetoothレコーダー/Bluetooth体重計・血圧計/Bluetoothなわとび/Bluetooth放射線測定器/ワイヤレス 魚群探知機/ワイヤレス セキュリティカメラ/ワイヤレスLED/ワイヤレスマイク/・・・などなど
~月額700円で年間10万円まで端末を保証~
これから夏本番を迎えますが、水没してデータが消える等の最悪の事態にならないように
「水場になるべくスマホを持って行かない」
「持って行くのであれば防水ケースにいれて2重ブロックをする」
を徹底するようにして下さい!
そして、万が一壊れてしまった時のために保険のプランをしっかり見直しておきましょう!
✔スマライフのYoutubeチャンネルでもスマホの防水性能についてボヤいています。